(注)7,「喫茶養生記」上下2巻
  喫茶の効能・製法をのべた漢文体の書。栄西が鎌倉下向の際、源頼朝に献上したともいう。平安時代には上流貴族・僧侶間では茶は薬の一種と考えられ、長寿の妙薬とされていた。栄西も本書の中で茶の製法・効能を説き喫茶による諸病の治療法をのべ、健康管理必要性を説いている。

 「興禅護国論」3巻
  栄西が宋から帰朝して禅宗を伝えたとき、巻き起こった南都北嶺諸宗からの非難に対して、禅が一つの宗旨として独立することが、鎮護国家のためにも仏教のためにも必要であることを説いたもの。この書により日本における「禅宗」が歩み始めた。