(注)「東海道名所図会」・「江戸参府紀行」に描かれた潮見坂
 @「東海道名所図会」
「眼下に滄海(そうかい)を見れば、潮見坂あり。所謂遠州七十五里の大灘(おおなだ)眸(ひとみ)を遮り、弱水三万里の俤(おもかげ)あり、渚(なぎさ)の緑こまやかにして、沖にこぎつれる漁船は雲の浪に見えかくれ浪間のミサゴ、浦の千鳥、みな此潮見坂の眺望なるべし」
 ※ミサゴ‥‥タカ科の留鳥、全長53〜63cm羽色はトビに似るが頭部は白く、細かい黒褐色の斑紋が散在し、腹面は白色。日本全土の海岸・湖沼の岸に棲み、岩の上や樹上に巣を作る。水面に急降下して大形の魚類を捕食する。まれに「キツ キツ キツ」と鋭い声を出す。
★長さ600mほどの坂、かつては道幅も細く草深く、両側は鬱蒼と繁
った雑木林で日中でも薄暗い場所であった。

 A「江戸参府紀行」ケンペル
「白須賀は海岸にあり、二百の人家あり。ここより初めて驚くにたへたる高嶺にして世界の最も美しい山たる富士山を仰ぎ得たり」