Accessを立ち上げ新規データベース作成をすると「db1.mdb」ができますが、それを開いても中身は何もありません。空のデータベースがあるだけで、自分でデータを格納するテーブルの定義から始めなくてはいけません。
これがAccessとの初対面で、この先2つの道に分かれます。1つは買ってきた本の通りにやっては見ても、結局Accessが使えなくて元のExcelに戻る人。もう1つはデータベースが作れる様になってAccessとの長いお付き合いが始まる人です。
Accessでデータベースが作れる様になれば、素晴らしい世界も開けますが、データベース作成という過酷な作業も待っています。
Excelでは1ヶ月も掛けて1つの表計算を作ることはありませんが、Accessでは納期3ヶ月なども普通にあります。納期に追われたり、仕様変更があったりすると「Accessは命がけだ」と思えてきます。
ある人がパソコンスクールに通ってAccessの使い方を勉強しました。Accessの使い方は分かりましたが、「先生、実際のシステムはどうやって作ったら良いんですか?」と聞くと、「それは先生もやった事が無いので分かりません。ご自分でどうぞ」という返事だったそうです。
Accessで実用的なアプリケーションを組む為には、プログラミングやデータベース設計のスキルが必要となります。
実用的なアプリケーションとは・・・顧客管理システムや在庫管理管理システム、原価管理システムなど会社で実際に使われているものや、「こんなソフトが有ったら便利なのに」というものです。
- その構成は、テーブル・クエリ・フォーム・レポート・マクロ・VBAから成っています。
- テーブルとはデータを格納するところで、始めにテーブルの定義から入っていきます。Excelとは全然違う所です。
- クエリはSQLを使いやすくしたもので、連結や抽出・集計などを行います。
- フォームはデータの入力・出力画面などです。
- コマンドボタンをクリックした時などに実行されるのが、マクロやVBAです。
それはノウハウの蓄積です。データベースを1つ、2つと作っていくとその時の考え方や処理の仕方、VBA、マクロが自然と残っていきます。
次からはその中から使えるパターンを持ってくればいいのです。例で言えば、テーブルであれば社員マスタや仕入先マスタ、顧客マスタ。フォームで言えばボタンの種類や配置。マクロで言えば確認メッセージや印刷の開始処理などです。
いったんノウハウが蓄積されていけば、それらを引っ張り出して来てコピー、貼り付けです。
この利点は過去に作ったシステムが問題点を改良しながら今も動いている点です。ちゃんと動作保証された処理やVBA、マクロをパーツとして利用できることです。
当スクールでは過去に制作したデータベースの中から、生徒さんが実際に作る時に、その場に最も適していて、簡単で一般的なプログラムを提供しています。
Access 講習のポイント
- 当スクールでは、Accessの使い方にとどまらず、どうやってデータベースに仕上げるかという、一番肝心なところを指導いたします。
- Accessにおいては、プログラミングの技術的な面ばかりを考えてしまいますが、まず始めにデータベースの目的や出力帳票を具体的にイメージする必要があります。
- データベースの設計と言っても、メインメニューの操作ボタンの名称と配置を決めることから始めます。
- 次に中心となる入力フォームも実際に絵で描いてみます。こんなテキストボックスが要るとかコンボボックスが欲しいなどです。
- プログラミングする際に技術的な苦労は付きまといますが、それらは他のプログラマーも通った道で、参考になる事例が多く公開されています。
- 15年近く色々な業種のシステムを手掛けてきました。当スクールにお越しいただいた方に、なるべく多くのノウハウや簡単で一般的なプログラムをを提供したいと思っています。
- 本田技研4輪工場 設備管理システム
- 【英語版】パーツ管理システム・・・中身は全て英単語で指定します。
- 【中国語版】バーコードパーツ管理システム
※英語版に続き、中国語版も作成しました。現地で仕様追加と中国人指導のため、中国へ行ってきました。
- 【ユタカ技研】陸上選手管理システム
- Accessソフト開発実績 をご覧下さい
- ご希望のデータベースを作成するための手順とノウハウを習得します。
- データベースの設計から実際のプログラム作成の実践的な技術を身につけることができます。
- システムの目的を決める
- 目的を具体的に箇条書きにしてみる
- ここで決めた目的に従って、これ以降のプログラム仕様を決めていく
- 具体的なプログラム仕様を決める
- メインメニュー画面(フォーム)のボタン名と配置を決める
- 中心となる入力画面(フォーム)のイメージを決める
- 検索画面(フォーム)のイメージを決める
- 出力帳票(レポート)のイメージを決める
- 【最重要】データの持ち方(テーブルの正規化、設計)
- 入力・検索・出力画面(フォーム)デザインの決定
- 帳票出力(レポート)デザインの決定